チームづくりの柱は「今いる仲間で、最高のチームをつくる」

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今いる仲間で、最高のチームをつくる

これは、弊社が組織のチームづくりに関わる上で、大切にしているブレない柱です。

今から約25年前、私はラグビー部に所属し、高校3年生の春合宿でした。

その時の恩師の言葉が、私のチームづくりの原点であり、仕事の原点となっています。

「アライ、コノヤロー! どうやったら、このメンバーで勝てるかを考えるんだよ!」

Aチームの背番号10番(スタンドオフ:ラグビーで司令塔と言われるポジション)で試合に出れるようになった頃、監督からBチームの試合に出ろと言われました。周りを見渡すと1、2年生の中、3年生は私ただ独り。

メンバーを見て「これでは勝てるわけがない」と思い、不満だった私は、手を抜き、試合を流しました。

試合後、監督の声がグランドに響きわたりました。 「新井、コノヤロー!どうやったらこのメンバーで勝てるかを考えるのがお前の仕事だろ!」と、その言葉に、私は「ハッ」と我にかえりました。

周りのメンバーを見て勝てるか勝てないかを決めていた自分がいました。

司令塔としてチームの役割を遂行していない自分がいました。

自分は何もせずに諦めていました。

勝てないことを他人のせいにしていました。

そんな自分に気づき、惨めで情けない気持ちでした。

今でこそ、この時に「One for All, All for Oneのチームづくり」と「ラグビーの魅力」について教わった時だったのだとわかりますが、その当時はそんな余裕すらありませんでした。

社会人になって気付く「とても有難い体験だったこと・・・」

この経験は、高校三年生だった私にとっては、とても痛い体験として深く心に刻まれましたが、社会に出てからとても有難い経験だったことに気付いたのです。

なぜなら、中小企業や医療機関などでは、優秀な人材確保が思うようにいかない状況にあるからです。採用する人材を選択できるような状況ではなく、来た人を採用して戦力に育てていくしかないのです。

今後、労働人口の減少は加速し、人材確保は益々深刻な問題になってきます。若年世代(15歳〜29歳)の労働人口は、今後30年で2,000万人から1,000万人へ約半数に減少するという予想も出ています。今以上に、採用する人材を選んでいられなくなるのです。

そのときに大切なのは、恩師とラグビーに学んだ「今いるメンバー、集まったメンバーの個性を活かして、どうしたら勝てるか?どうやったら成果を出せるかを考え、共に前に進むこと」だと思うのです。

私はチームワークが得意ではありません。でもチームワークが大好きです。だからどうしたらチームで結果を出すことができるのか?どうしたら自分も周りもハイパフォーマンスのチームがつくれるのか?周りを活かして自分も活かす。そんなチームをどうしたらつくれるのか?純粋に学び続け、実践し、試行錯誤を続けてきました。やっぱり、自分がいる組織で結果を出したかったからです。

今いる仲間で、如何に勝つ組織をつくるかを共に考え、共に悩み、共に泣き笑い、チームの皆さんと共に成長し、その場にしかないたった1つのチームを経営者と共に泥臭く創っていくことこそ、私の挑戦であり、私の喜びです。

そして、笑顔でイキイキと働く大人がたくさんいる魅力ある日本社会を創り、次世代へバトンを渡していきたいのです。

卒後10年、恩師とツーショット